英辞郎にない英語日記

悩ましい固有名詞 2008/05/14 04:21

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仕事


私の一のお得意のクライアントさんは、「翻訳のプロにお任せ」タイプです。(「よきにはからえ」の殿様タイプとも言う)

こちらの判断に文句も言わない代わり、私がひとりで悩んでひねり出した翻訳をばばっとネット配信しちゃったりして、時々ぐぐると私の翻訳が5~20個ぐらいのサイトやブログに出てて、あせります。

ま、専門家さんがそのままブログに貼ってくれるなら、できはいいのかな…と安心もするのですが。

 

で、いつも困るのが、組織名や人名の固有名詞の和訳。公式サイトをお持ちの方はいいんですが、そうでない場合、英語のままとするか、カタカナに落とすか、意味を訳すか(団体名の場合)、文書の内容や対象読者などを考えつつ、頭を絞ります。

とくに格闘するのは、中国企業・団体。中国名と英語名が、ぜんぜん違います。たとえば、Neusoft (東軟軟件)社とか。おまけに、中国のインターネットは国家規制がかかるため、日本のようにホムペのメインページからXX語に跳べる造りのサイトはあまり多くありません。かなりの大手でも、英語と中国語ページは、同じ企業なのにドメイン名からまったく違うところがほとんど。だから、英語名しかわからないと、やすやすと中国名にはたどり着けません。また、日本より各都市が独自に動くので、XX Software Parkは、都市によって日本語ページも「xx軟件園」だったり「xxソフトウェアパーク」だったり。

大雑把に言うと、日本人には漢字の方がウケがよく、中国側は英語のほうがかっこよく思うらしい。たしかに、電脳(コンピュータ)や硬件(ハードウェア)など中国語IT用語は、福沢諭吉先生の翻訳のようで、かっこいいですからね。でも、ちょうど東京オリンピックごろの日本人と同じく、中国の方は英語がかっこよく感じているみたい。

以前、英語系の外来語を中国語化するという話をしてたら、中国の人が「昔は新華社が全部決めていたけど、今は個人で勝手に決めてよくなって、意味より音であらわすことが多くなりかっこよくなった」と喜んでました。うーむ。

たとえばDr. Henry Y. T. Fok Specialist Medical Center (霍英東博士專科醫療大樓)という施設名をどう訳すか、悩みましたね~。いちおう「霍英東博士専科医療センター」にしたけど。この方は有名人だったからよかったけど、どうしても中国名がわからないときもあります。

 

あと、アメリカで活躍されているラテンアメリカの方とかも、微妙に悩みますね。Angelさんはエンジェルさんかアンヘルさんか。以前、ベネズエラ(Venezuela)人の留学生さんが新聞の投書で「お願いだからヴェネゼラと呼ばないで」と書いたこともありましたっけ。(正確な発音はベネエラに一番ちかい)

アラビア語だと、かなり政治が絡みますよね。たとえばリビアの英語はSocialist People's Libyan Arab Jamahiriyaで、日本語名は大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒリーヤ国。アラビア語のジャマフーリヤは共和国という意味なんで、たぶん「ジャマーヒリーヤ」はリビア訛りなだけと思いますが、日米両政府ともに「リビアは共和国じゃない」という思いが強いのかなあ。

また、アラビア語は日本語と同じく長音があるので、「ー」の字に当たるものもあるのですが、最近は「ー」を入れるとテロリスト扱いされる場合もあります。アルカイダやオサマ・ビン・ラディンを、従来どおり「アル=カイーダ」や、「ウサーマ・ビン=ラーディン」と書いたり発音したりするだけで、こちらを疑わしげな顔で見る日本人いますね。いやぁ、そっちの音のほうがかっこいいだけなんですけど(笑)

 

ま、中国企業に関しては、みなさん続々日本語ページや日本支社作ってくださっているので、だんだんそんな悩みはなくなっていくんでしょうね。


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コメント (1)

YOSHI-san
YOSHI-san
2008/05/14 13:18
各国模様の話しがあり楽しめます(苦労してるって話しでしたっけ)。

留学生さんごめんなさい、ベネズエラって言っちゃいますね、これからも多分。
以前、イバラギというと、茨城の人からイバラキ(ギじゃない)と訂正されました。
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