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kirakiranosekai の質問 2017/08/21 12:00

kirakiranosekai
kirakiranosekai
困った度
カテゴリ:[翻訳/通訳]

翻訳業をされている方へ。「分からない」「訳せない」というのはプロとしてアウトですか。

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こんにちは。
翻訳初心者です。


訳していて、「さっぱり分からない」と感じる仕事をもらいました。そもそも原文自体が別言語からの訳文であって文法くずれが多くてどこにどの単語がかかっているのか判別が難しく、用語もところどころ外国人による造語で調べても出てこず、その上自分にその分野の知識がないためです。

どう見ても不明な箇所についてはコメントとして、原文がくずれているため訳文は推測ですと付けたり、
些細な不明点については
「推測です」と連発するのが「私は訳せません」と言ってるような感じがして悩んだ挙句「今後もう仕事がこなくてもしょうがない!」と、自己責任でそのまま出しました。
また、訳語がどうしても見つからなかったものについては、そのままカタカナで残して出しました。コメントはつけず。

今回はもうこんな状態で出してしまったのですが、
訳文に自信がないとき、
訳語が見つからなかった場合、
本当は一体どうしたらいいのでしょうか?
「とても分かりづらい原文でした」と翻訳会社に伝えたい気持ちもありますが、この一言はお金をもらってる身として駄目なのかなと思ったりです。




この質問に対する回答

OED Loves Me Not
OED Loves Me Not

僕自身は、けっこう好きなことを言ってきました。もちろん、顧客を侮辱するようなことは相手がよほど無礼でない限りは言いません。相手がそれなりに丁寧な態度である限りは、僕も礼儀を尽くした上で、原文が意味不明で僕には自信を持った翻訳ができないときには、具体的な理由を述べます。

特にひどくてこれ以上は翻訳を続けても仕方がないほどであるときには、それが判明した段階ですぐに客先に電話をかけて、その旨を伝えます。そして、僕がその翻訳を続行してもいいかどうか、もし相手が他の翻訳者にその仕事を回す気であればどうぞそのようにしてくださって結構だと伝えます。実務翻訳フリーランサーとして30年のあいだ、僕は一度も「わかりました。それでは他の翻訳者にその仕事を回しますから、あなたは仕事を中止してください」と言われたことはありません。

通常、相手はすでにその文章が読みづらい(あるいはあまりにも専門的でおそらくはよほど優秀な人でないとまともに翻訳することができない)ということをすでに知っているのです。だから、「気にしないで、精一杯に翻訳してくだされば結構です。原文がひどいのであれば、私から元の客先にそのように伝えます」と中間業者が僕に言ってくれます。

精一杯の礼儀を尽くした上で、なおかつ自分にはまともな翻訳ができないため、「勉強不足な翻訳者だ」という烙印を押してくる客先もあります。クレームをつけられたので、「客先が気に入ってくれなかったので、今回のお仕事の翻訳料金は辞退します」と言っても、それでも翻訳料金をカットされたことはほとんどありません。変に翻訳料金をカットしたりしてくる業者とは、どうせそのうちに縁が切れるので、さっさと縁を切ればいいと思います。

僕は、わからないものは「わからない」、自信がないときには「自信がない」、「その分野については私はほとんど知らないので、まともに翻訳する自信はないけど、私でよければ喜んでお引き受けします」という態度を貫いてきました。

僕は精いっぱいに政治経済・商業・法律・会計、そして自然科学全般、工学・生物学・化学・医学・薬学などの知識も身に付けようと放送大学の講義を聴きまくったりもしました。たくさんの専門書めいたものも英語や日本語で読んできました。(少なくとも、読もうと努力してきました。)

結果的に僕は、何一つとして身には付きませんでした。根本的に僕の興味範囲はきわめて狭く、哲学・心理学・文学・言語学・語学に限られています。そして産業翻訳に不可欠な実務関係のことにほとんど興味がないどころか、そういう分野をこよなく憎んでいます。だから、必死で頑張っても、やっぱり身につかないのです。

20年から30年くらい、必死の思いで実務関係の知識を身に付けようとしましたが、結局は駄目でした。45歳のころには僕は実務は駄目なんだと諦め、そのときからは僕の好きなことだけをやろうと思うようになりました。でもそれまでに身に付けた断片的な実務分野の知識(つまり医学・法律・工学・経済など)とその分野の英語の語彙がたくさん身についているので、何とか惰性で仕事は続けることができました。これからも死ぬまでこの仕事を、たとえいやでも続けないといけない事情があります。

僕は実務関係の分野には弱いけど、その代わり英語を初めとするいろんな言語の背景知識においてだけは絶対に人に負けるわけにはいかないと思って、必死で文学小説や一般教養書を英文で読みまくってきました。それを通して、英文を書くことに関しては、非常に広い範囲の分野にわたって実務翻訳の和英部門に関しては対応することができると自負していますし、これからも死ぬまで英文を書く力は今まで通りに自己研鑽し続けます。

長々と書きましたが、顧客に対して「実務分野の知識は不足しています。その代り英語力で勝負します」という態度を貫こうと思ったら、少なくとも実務翻訳業界で英語を書く力においては、僕を凌駕する人はそんなにいないだろうと自負できるくらいに常に自分を高めておく必要があります。そのためには、あまり余裕のある生活なんてできません。幸せな生活なんて諦めることだと僕は自戒しています。
回答作成日時:2017/08/21 13:10
質問者 (kirakiranosekai) からのコメント 2017/08/21 13:36
ありがとうございます。
30年もされてるプロの方からのお話で、かなり肩の荷が降りました。何もかもの分野に精通していることなど、無理なことですよね。私も努力だけは積みたいと思います。
OED Loves Me Not
OED Loves Me Not

そうそう。それから、実務翻訳業界では、英和翻訳だけをやっていると、そのうちに仕事がなくなるか、いろいろと苦労すると思います。英和も和英もこなしていくのが得策だと思います。そうすれば、そのうちに英和ではなくて和英の仕事ばかりが来るようになります。英和翻訳に参入する人は星の数ほどいて、あらゆる人がそこに参入しようとしてしのぎを削っており、極端に翻訳料金を下げてでも仕事にありつきたいという人が腐るほどいます。

そもそも、生活には困っていない年金生活者やニートや主婦などが、あくまで趣味とか自己研鑽あるいは小遣い稼ぎのためにのみ英和翻訳の世界に怒涛の如く押し寄せてきているので、英和翻訳だけで食べていくのは至難の業であると、実務翻訳で食べている人たちの大多数が言っているように思えます。

そんな中で、実務翻訳だけで何とか食べていこうと思ったら、ぜひとも和英翻訳を手掛ける必要があると、この業界にいる人たちが口をそろえて言っているように思います。僕自身は英和については最初の数年間に経験しただけで、そのあとの30年間のフリーランサーとしての生活では和英がほとんどだったのでよくわからないのですが、今から思うと、和英だったから何とか食いつないでこられたと感じています。

ただし、僕のような人文科学系の人間ではなくて、あくまでも法律・会計・工学・医学などの専門分野をしっかりと持っている人なら、少しばかりの英語力だけで悠々と食べていけます。
回答作成日時:2017/08/21 13:22
質問者 (kirakiranosekai) からのコメント 2017/08/21 13:39
ありがとうございます。
そうですね。私もやりはじめて1年経ってないですが、日英をやらないと駄目だと感じております。じっさい日英の仕事のほうが多いのですが、英日すら経験が浅いためかなり日英が来るとかなりしんどい日々です。精進いたします。
trot
trot

最初に断りますが、翻訳業はしていないので、「それならば意味がないな」ということであれば読まずにおいてください。コメントも必要ないです。

本題ですが、素人意見ながら、それはkirakiranosekaiさんの考え方にもよるし、翻訳会社の考え方にもよるし、その2つがそれぞれ2通りの考え方を持ちうるわけであって、つまり4つのケースがあると思います。結局のところそれをクリアにするのが一番大事でしょうね。それってどの仕事にも言えることなんですけどね。受注産業であるかぎり。

[ケース1: kirakiranosekaiさんが収入第一という考え方で、翻訳会社が「とりあえず間違えていてもいいから全文に対して何らかの訳文があってほしい」という考えの場合]
自信がなくてもなんらかの訳を載せておいた方がいいと思います。「推測です」はやめたほうがいいと思います。

[ケース2: kirakiranosekaiさんが仕事の質第一という考え方で、翻訳会社が「とりあえず間違えていてもいいから全文に対して何らかの訳文があってほしい」という考えの場合]
仕事の質を重視するなら推測を断定にするのはやめた方がいいため、「今後もう仕事がこなくてもしょうがない!」と考えて「推測です」の連発もやむなしと思います。

[ケース3: kirakiranosekaiさんが収入第一という考え方で、翻訳会社が「わからないところはわからないと言ってほしい。いっしょにベストな策を練りたい」という考えの場合]
これは難しいですね。収入第一ということは次も仕事をもらいたいということなわけですが、「推測」を推測じゃないかのようにやって提出した場合、それがバレるかバレないかがわからないので、仕事をもらえた翻訳会社のレベルによりけりという感じですね。

[ケース4: kirakiranosekaiさんが仕事の質第一という考え方で、翻訳会社が「わからないところはわからないと言ってほしい。いっしょにベストな策を練りたい」という考えの場合]
正直に「推測です」を連発したほうがいいと思います。翻訳会社もむしろそのほうが「この人は信用が置ける」と思ってくれると思いますよ。
回答作成日時:2017/08/21 16:07
質問者 (kirakiranosekai) からのコメント 2017/09/05 19:58
ありがとうございます。そうですね、私の求めるもの、翻訳が医者の求めるものによって対応が違うのかも知れません。機会があれば、翻訳会社に確認を取ってみたいです。
YOSHI-san
YOSHI-san

アンビバレントなことを書くかと思いますが、ご容赦。

今回はストレスのある仕事のようですね。
客先から直接ではなく翻訳会社からのものでしょうか。であれば、翻訳会社は中身を全く見ずに出すということは考えにくいし、何度かやった相手であれば、判断の上仕事が来たのでしょうか。
と考えると、自分で最大限やった、あとはお任せ、ということになるでしょうか。
(原文が原文だし、そのように考えてよいのではと思います。このような場合に便利な(逃げ^^;)言葉がありそう。「翻訳者は言語変換者だ」。原文に想像を重ねて訳すということは逸脱かも。逆に大きな迷惑をかける恐れがあるし)

訳したものは公に配布されるものか、または依頼元が内容を知る程度でよいのかということもあるかもしれません。
つまり、他の言語から、訳者が多い英文に変換したということを考えると、変換マシンまたは変換者自体の訳の能力が低いのでは。さらにこれを日本語に変換ということを考えると、配布するほどの精度は要らないとか? 例えば、知識のある者が社内で参考情報として使うだけとか。(都合のよい想像)

マア、または、先方が人選を失敗した、ということもあるかも。(失礼。今回は前述だと思います)
自分の経験ですが、依頼した英和を翻訳会社が発展途上人に頼み手ひどい目にあったことがあります。チェックしてみて結局マニュアルまるまる一冊役に立たず、翻訳会社に赤を入れさせ、後処理は泣く泣くこちらで。この意味で発展途上人は恐ろしいです。

でも、翻訳者は他人に迷惑をかけつつ仕事をやって行けばよいと思います。フリーランスのようですから、品質が悪ければ次からこないという単純な図式が当てはまると思いますし。

また、この場ですから初心者とへりくだっているのは分りますが、余りよい表現ではないと思います。サバイバルできているわけですから。
ご自分の強みの部分を作りつつ、他人を踏み台にして力をつけていけばよいのではないでしょうか。(多分)
回答作成日時:2017/08/21 20:48   最終更新日時:2017/08/21 23:55
質問者 (kirakiranosekai) からのコメント 2017/09/05 20:04
ありがとうございます。分からないものに想像を重ねてしまうのは翻訳からの逸脱ですね。また、クライアントのほうでも、どの程度のものを求めているのか様々ですよね。
最後のお言葉もありがとうございます。プロと胸を張って言えるように努力を重ねます。
Jama Gata & Felicia
Jama Gata & Felicia
良回答

翻訳業17年目です。
ご存知だとは思いますが、日英の場合、原稿の日本語に問題があることがあります。主語が省略されていることや、物の数が曖昧だったりすることが多いです。また、日本語の文章は、無駄な繰り返しが多く、論理的に曖昧でも、なんとなく文章として出来上がってしまいます。こういうのは、日本語ではアタリマエのことなのですが、英文には通用しません。文脈から判断しますが、どうしても判断できない時は、必ず、クライアントに質問するか、コメントを入れます。憶測で仕事をするほうが素人っぽいと私は感じます。
わからないことは必ず出てきます。それは、日本語の文章を、本当には100%理解できないのを考えれば当然です。
責任のある仕事をするために、文脈からではどうしても判断できない場合は、正直にクライアントに尋ねる、またはコメントを入れるべきだと思います。
英日の場合も、不確かな場合は、コメントを入れます。この頻度は、日英よりも低いと思います。原稿が間違えている可能性もありますので、そういうことがあっても仕方がないです。
ちなみに、今までの中で、一番凄かったのは、ベトナム人の、風力発電という専門的な英文を訳した時でしたが、内容がかなり専門的なのに、英文法がかなり滅茶苦茶で、訳しようがないことがありました。その時は、さすがに、クライアントに連絡し、その英文を確認してもらい、「英語ではないような英文」をとにかく日本語にするようにたのまれ、かなりの憶測で日本語にしたことがあります。しかし、クライアントに確認済みなので、私の責任の部分は追求されませんし、私の翻訳の能力も、疑われません。本当にあれはすごかった。

クライアントとの意志の疎通を適切に行うことは重要です。

あと、情報収集力が翻訳業には必要です。単語が辞書に載っていないのは日常茶飯事です。もしかしたら、もうそのようにされていると思いますが、検索で、学術文献などからそういう言葉を見つけたりします。カタカナで書いてしまうのは、やはり避けるべきだと思います。辞書と、辞書以外の文書から98%の単語は、訳を見つけられると思います。残りの2%は、まだ日本語で訳されたことがない言葉だったりすることもあります。何とか自分の知っている言葉を使って訳します。単語が、説明文になったり、カッコ内に補足することもありますが、正確であればそれでも良いかなと思います。これで、クレームが来たことはないので。

回答作成日時:2017/08/22 17:29
質問者 (kirakiranosekai) からのコメント 2017/09/05 20:32
ありがとうございます。長年されている方からのお話で、大変参考になりました。
憶測で仕事をするほうが素人、そのとおりですね。実は主にお世話になっている翻訳会社が質問しづらい空気なので、うるさく聞いたらもう仕事来なくなるのではと思ってましたが、やはり分からないときには正直に伝えようと思いました。振り返ってみると、仕事が来なくなったら、という気持ちから、かえっていい加減なことをしてきたと思い反省しました。




Justin Case
Justin Case

ときには断る勇気も必要と思います

原文が酷い場合は正確な訳はつけられません。
今後そのような類のお仕事の依頼がきたときには、クライアントにその旨を申し出て辞退なさるのがいいと思います。

一度断ったら二度と起用してくれないと思わなくても大丈夫です。つまりどんな案件でも引き受けてくれるとクライアントに思わせる必要はありません。

訳文品質が保てないと判断した場合は、丁重にお断りすることをお勧めいたします。

ただし逆説的な言い方で申し訳ありませんが、一旦引き受けた限りは、ハチャメチャな原文でも自分の持てる精一杯の力量で訳をつけて納めるしかありません。

すでに回答なさっている方と同じですが、納品時に「推測の域を出なかった」ことはコメントする必要があります。



回答作成日時:2017/08/27 23:26
質問者 (kirakiranosekai) からのコメント 2017/09/05 20:35
ありがとうございます。何でも引き受けるのがプロの姿勢とは限らないのですね。出来ない場合には、正直に断るほうが結局は信頼していただけるのかも知れないと思いました。
光のフクロウ
光のフクロウ

僕の場合は、どの部分が造語であり定訳がなく、推測の範囲になってしまう。著者と連絡して確認することは可能かとまず質問します。

それが不可能であれば、造語の訳は造語になるため、このような訳となります。この部分は意味不明です。などと明確化してから訳をすすめます。

誤訳があるかもしれないまま、エイヤで出して結果的に使えなかったり、依頼者に迷惑にかかったりするのがもっとも危険です。

もっとも、エージェントや翻訳会社がその程度のものであれば、それで通っちゃうことも少なくありませんが。

訳せない、分からないというのは、プロでもしょっちゅうあると思いますが、訳せていないまま、分からないまま誤訳がある可能性が大きいままだまって提出して、相手に損失をあたえるのはプロとして失格です。
回答作成日時:2017/08/29 07:10   最終更新日時:2017/08/30 10:08
質問者 (kirakiranosekai) からのコメント 2017/09/05 20:45
ありがとうございます。翻訳会社に直接質問するのではなく、著者に確認が取れるかをまず問い合わせれば良かったのですね。少し質問しづらい翻訳会社なのですが、それなら聞きやすいと思いました。

また最後のお言葉は大変耳に痛く思いました。やはり「分かってるふり」はいけなかったと反省しました。どうしても分からないことは隠さず、正直に伝えたいと思います。
kent13
kent13

初心者ならば、わからない訳せないは当然あると思うし、そもそも原文がおかしな場合はその分野では内容まで知り尽くしているような経験豊富でなければ推測すらできません。
だからがむしゃらにできるだけのことをするというのが初心者の取り組みではないでしょうか。
失敗してもいいじゃないかぐらいで経験ですね。

逆にプロ意識があるのならばそんな訳のわからないものはお断りという人もいるでしょうし、どうにか最善を尽くし何とかするという考えの人もいるでしょう。
このあたりはその人の仕事のし方じゃないですか。
プロならありのままを伝えることもできるでしょう。
原文のことに関して注釈つけたり、わからないということも含めて。

私ならばこういう状態のものですと説明して、きちんとできないものはやりたくないって言いますが、それを理解したうえで何とかお願いしますと言われればできることはするのがプロでしょう。

ちなみに私は翻訳者ではないですが、簡単な翻訳を頼まれることはあります。
やっても良いって思った時しかしませんし、本業でもないから、しかも重要な企業のものとかではないから適当だし完全なものは出せません。

あくまでもしプロとして仕事したらという回答です。
回答作成日時:2017/09/01 00:33   最終更新日時:2017/09/01 00:40
質問者 (kirakiranosekai) からのコメント 2017/09/05 20:48
ありがとうございます。やはり、自分の仕事として残るのですから、きちんとできないまま出すよりは、分からないと言うべきだと思いました。

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