ヒトラーの忘れもの 2017/03/18 19:41

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好角家 好角家 の投稿
2015年のデンマーク・ドイツ映画です。英語タイトルはLand of Mineです。

映画は、第二次世界大戦中にナチスドイツがデンマークの海岸に埋めた地雷を、戦後デンマークに取り残されたドイツ兵(少年兵を含む)に処理させたという実話に基づいています。(映画監督によると、ドイツ兵を使うのはイギリスの提案によるものでした)
こんな危険な労働を、しかも十代の少年に強制するのは非人道的な話ですが、戦時中に軍政下におかれてナチスドイツ憎しとなっている国民感情を前に、そんな正論は通用しません。ましてやドイツ兵捕虜には何をしてもいいと思っているのか、少年兵をいたぶる軍人まで現れる始末です。(ちなみにこの場面で、加害者(?)の軍人は英語を喋っていました。どういう設定だったのでしょう)
地雷処理の現場で指揮を執るデンマーク軍の軍曹は、ナチスに対する憎しみから、そして少年たちを恐怖で支配しようという意図があるのか、やたらに怒鳴ったり暴力を振るったりします。その軍曹と少年兵たちとの関係性が移り変わっていく様子が、この映画のポイントとなっています。

※ 但し、地雷が出てくるだけに、急に大きな音がするのが苦手な人にはおすすめしません。見るのにすごく緊張を強いられる映画です。

ブラボー(4

コメント (4)

ヤンズ
ヤンズ
2017/03/19 00:27
すごく観たかったのですが、うっかりしていたら見逃してしまいました。
好角家さんのレヴューを読んでもっと観たくなりました。
機会があったら是非観てみようと思います!
好角家
好角家
2017/03/19 22:44
ヤンズさん、ブラボーとコメント、ありがとうございます。
公式サイト( http://hitler-wasuremono.jp/ )を見て上映館が少ないと思っていたのですが、上映が終了した所は載せていなかったのでしょうか。

動員された少年兵も地雷を扱った経験がある者がほとんどいないということで、いつ何が起きてもおかしくない設定です。
映画を見ていて、まだ何も爆発していないときから心拍数が上がり、こんなにきつい映画だとは思わなかったと少し後悔したぐらいです。

処理現場の近くに住む農婦の言動がドイツに対する当時の国民感情を表していますが、これもまた移り変わっていきます。
みだれ髪
みだれ髪
2017/03/21 15:03
全く知らない話でした。ご紹介をありがとうございます。


急に大きな音がするのが苦手な人にはおすすめしません。見るのにすごく緊張を強いられる映画です。

こういう映画を見るのは無理そうですが。。
好角家
好角家
2017/03/21 21:32
みだれ髪さん、ブラボーとコメントありがとうございます。
少年兵たちが経験した緊張と恐怖を見る人に実感させるという意味では、この映画は成功していると思います。
ただし、やはり人によっては見るのが厳しいかとは思います。
私も、緊張のあまり帰りたくなる時もありましたから。

軍曹は少年たちに「1日あたりたくさん地雷を処理すれば、それだけこの浜がきれいになるのが早くなり、お前たちも早く国に帰れる」と言います。
これは少年たちを働かせるための口約束なのですが、少年たちは無事に帰国できたら何をするか仲間うちで夢を語り合います。
一方の軍曹も、日が経つごとに口約束に終わらせたくないという心境になっていきます。
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