ヨーデルとyodelとjodelについて調べて見ました。 2009/08/11 10:30

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長靴ねこ 長靴ねこ の投稿

地マラでスイスやって気がついたんですけど、

  1. スイスのjodel (ドイツ語)またはalpine yodel (英語)
  2. 米国のyodel (英語)またはwestern yodel (英語)
  3. 日本のヨーデル(日本語)

って、微妙に違うものなんですね``r(=・ ェ ・;=)

で、調べてみました。

伝わり方は、この順番、スイス→米国→日本です。

動画はスイスの地元ヨーデル愛好家の皆さんです。きれいですね。

聞いてみてわかるけど、アカペラって言うか、歌詞なし、伴奏なしっていうのが本式みたいです。

 

ところで、日本人のヨーデルのイメージと言えば、やっぱり、

でしょう。歌の途中に挿入され、伴奏もついているのが普通。

ねこは昔、ハイジのアニメをドイツ語圏に輸出しようとしたとき、あちらのTV関係者に「こんなのヨーデルじゃない」と一蹴されて別の曲と差し替えられたって話を聞いて、ずーっと引っかかってました。

一方、「おおブレネリ(O Vreneli)」の方も、1910年に国民軍中尉が作ってルツェルンで発表されたというから、スイスの歌には違いないんだけど、今ではスイス人のほとんどはまったく知らない。

実はこの歌、第一次世界大戦のころに米国に伝わった後スイスではすたれ、第二次世界大戦後にボーイスカウト導入とともに米国から日本に伝わったらしい。

考えてみると、歌詞の中で「私のおうちはスイッツランドよ」と言っているブレネリさんは、スイス国外にいないと変だ。かつ「私の仕事は羊飼いよ」と言っているけど、羊飼いって年中無休の仕事だから、よっぽどのことがないと国外には出ないはず。そうすっと、唯一考えられるのは、徴兵されて国外に派遣されているってシチュエーションだけど…。

ブレネリ、あんたは男だったのかっ!(=゜ ェ ゜ノ=)ノ

…そういや、確かに羊飼いってふつう、男性の仕事だよね。

 

ま、いーやヾ(=;´ ェ `A

では、日本人がヨーデルにもつイメージの、歌詞つき、伴奏ありというスタイルはどこから来たのか?

ちょいと、調べてみた。

ヒントになったのが、別トピでねこが使った動画↓

http://alcom.alc.co.jp/communities/574/entries/show/60877

この曲は日本人には、スイス民謡っぽく聞こえる。でも、これを歌っているFrank Ifieldさんはイギリス人で、この曲はあきらかにジャンルはカントリー。

たとえば、出だしにちょろっとハワイアンみたいなビヨヨ~ンってスチールギターの音があるけど、これってもともとカントリー独特の楽器で、そこからハワイアンに伝わったものなんですよね。

カントリーではヨーデルはかなりしょっちゅう出てくる。Elvis Presleyもよくヨーデルを歌ったことで有名。

http://www.youtube.com/watch?v=TN8SiruiOEY

では、最初にヨーデルを歌ったカントリー歌手は誰か?誰が誰の真似をしたのか?たとえばFrank IfieldはHank Snowのまねをしたという。では、Hank Snowは?と、どんどんたぐって調べてみると、最後にJimmie Rogersという人に行きついた。彼が1927年に歌い始めた"Blue Yodel"が、米国でヒットしたヨーデル入りの曲の最初らしい。

http://www.youtube.com/watch?v=qEIBmGZxAhg

彼は、米国ミシシッピ州生まれで、スイスとは何の関係もない人だが、教会でスイスから来たヨーデル合唱団を聞いて、自己流で取り入れたと後に語っている。

ミシシッピ州と言えば、彼が育ったころはミンストレル・ショーの全盛期。つまり、自分たちと違う文化の曲をちょっと取り入れてみたってタイプの歌が、とても流行した時代なので、彼の発想はとても自然だったはず。

で、"Blue Yodel"がヒットしたことにより、カントリー、とくにブルーグラス系の曲にヨーデルを取り入れるのがふつうになり、米国でヨーデル(yodel)と言えば、伴奏付きの歌の途中で挿入されるものと相場が決まってきたわけですね。ヨーデル部分については、だんだんテクニックがうまくなって、スイスと遜色ないくらい歌える人も出てきた。

ついには、ドイツ語圏でもそういうヨーデル入りの歌を演奏する人も出てきたし。

http://www.youtube.com/watch?v=67rc96joOz8

なるほどぉ。

こういうこと調べるとわかるのが、けっこう私たちが昔からあると信じているものって、せいぜい前世紀までぐらいしかさかのぼれないものも多いってことだにゃヾ(=;´ ェ `A

その国や人々の歴史は何千年とあるわけだけど。

日本人は表層的なイメージで、その国の国民性まで語ってしまいがちだけど、変にトンチンカンで失礼なものにならないよう、気をつけないといけないってこったにゃ。


ブラボー(3

コメント (4)

Kaye
Kaye
2009/08/25 21:48
どんどん遡って調べて下さってありがとうございます。自己流に取り入れたのを誰かが真似して、それをまた誰かが真似してっていうかわっていきかたがとても面白いです。ヨーデルとカントリーというのは全然つながりませんでしたが、いま "The Rough Guide to Yodel" というCDを検索してみたら、ジャケット(CDもジャケットっていうんでしたっけ?)の写真がカントリーそのものでした。それをアマゾンで検索したら、「これを買った人はこんなものも買っています」セクションにでてきたのが、みんなカントリーの格好をした人でした。ちょっとびっくりしました。オリジナルヨーデルとカントリーヨーデルがあるのですね。

私はものすご〜く激しい、スイス人のヨーデルをきいたことがあります。長靴ねこさんが貼って下さった動画の流れるようなゆったりとしたヨーデルではなく、内蔵が飛び出してきそうなやつです。伴奏なしのソロでしたが、まったく必要なしという感じでした。あと、ラジオでモーツアルトだかベートーベンだかの有名な曲をヨーデルのソロで歌うというのを聞いたことがあります。人間わざではありませんでした。用事をしている手が止まり、ドキドキしてしまいました。
長靴ねこ
長靴ねこ
2009/08/26 10:48
コメとブラボーありがとうございます。

さっそく"The Rough Guide to Yodel"調べてみました。
おもしろ~いo(=^ ェ ^=)o

Kayeさんの聞いた激しいヨーデル、聞いてみたいなー。
うさゆきちゃん
うさゆきちゃん
2009/09/15 00:54
ねこさん
ヨーデルの事をいろいろ調べていただきありがとうございます。
私は「アルプスの少女ハイジ」に挿入されているヨーデルしかなじみが無いので、いろいろと教えていただき、本場のヨーデルと日本のヨーデルは違うと言うことを意識して聞いたことが無かったと認識を新たにしました。

You Tubeでヨーデルの音色を色々聞いているとそれぞれに違いがあり楽しめました。
その中に日本人で、2008スイス連邦ヨーデルフェスト最高級クラス(1級・エルス テクラス)を受賞した北川 桜さんの動画を見つけたので貼り付けます。
http://www.youtube.com/watch?v=HjxEZN8Eci0&feature=related

本場のヨーデルを、それもKayeさんが聞かれた激しいヨーデルを聞いてみたいです。
また、これとは反対の有名な曲をヨーデルのソロで歌うというのも聞いてみたいです。
アルプスの澄み切った空気と景色の中で・・・
YoN
YoN
2009/09/23 00:04
ねこさん、
ヨーデルは今まで歌の途中で「ヨレ~ヨレ~ヨレ~」と裏声になるものという認識しかありませんでした。
元は歌詞なし伴奏なしだったんですね。
ヨーデルが”アルプスの牧童が仲間を呼び合うときに歌ったもの”だと聞くとなるほどと思いましたが、実際にはどんな風に使われたのか見られないのが残念です。

Kayeさん、うさゆきちゃんさんご紹介のものを含め、いろいろなヨーデルを楽しみたいと思います。
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