『頑張らない英語学習法』 2010/04/19 00:06

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H.Mills H.Mills の投稿
『頑張らない英語学習法』
英語力コンサルタント 西澤ロイ著
あさ出版
2010年4月10日

とうとう出ましたねー。
2年くらい前に西澤ロイさんの英語レッスンを受けたことがあるのですが、そのメソッドがかなり独特。

いきなり英語の勉強を始めるのではなく、生徒の固定観念を外すことから始める。
○日本語と英語は周波数が違う
○記憶の定着に関する脳科学的な理論
○右脳と左脳の使い分け
とかいったことを最初に説明し、その後に英語のレッスンに入るのだが、そのレッスンもガリガリ単語を覚えさせるような方法はとらない。カラダを動かしながら覚えさせたりするのだ。実にユニークな教え方をしている。

そんなロイさんが出した本なので、普通ではなかろうと思ったがやっぱり普通じゃない。

タイトルからして、いきなり「頑張らない」ですよ。ロイさんらしい!

好きこそものの上手なれ、ということわざがあるように、まずは英語を楽しむこと、そして、英語学習の目的意識を明確にすること、それが上達への一番の近道なのだ。目的もなくダラダラやることが最も遠回りかつ非効率なこときわまりないのだ。言われれば至極当たり前のように思えるのだが、案外できていなかったりする。

とっつきやすい構成、文体になっているので、すらすら読めるし、また読んだあと、これならやってみようかという気になる。気楽に読んで、一生モノの英語を身に付けることができるのだとしたら、そりゃ、読んだ方がいいに決まっている。

私が個人的に面白いと思うのは、この本には、はっとした気づきや、逆説的な展開があるところだ。

○英和辞典に単語の意味は載っていない、訳だけが載っている
○語順を並び替える必要性などそもそもない。語順から「モノゴトの関係」をつかむことができなければ英語が理解できていることにはならない
○英語の文章は前に戻らず読め
○ゆっくり読んでも理解できな英語が早く読んでも理解できるわけではない。
○英会話にいちばん大切なのは「表現力」
○「英語のキモチ」を理解する
○英語は「いい加減」で「良い加減」に上達する

などなど。あまり細かい説明はここでは省略するが、まずは受験英語で凝り固まったしゃべれない英語学習法から脱却し、そこから第一歩を始めることが大事かと思われる。

特に最後に紹介した、『英語が「いい加減」で「良い加減」に上達する』だが、これは完璧になろうとはせず、50%伝わればいいんだ、というキモチがあれば、もっと英会話というのは気楽にすることができる、といったものだ。50%しか伝わらなくても、50%ずつ伝えていけば相手にはかなり伝わるものなのである。確かにね。数学的にもそれって成り立つね。

そうそう、それと、ロイさんの造語で、「グーパスメソッド」というのが面白かった。

グーバス(Goopus)とは、Google As Language/English CorpusまたはGoogle Corpusの略で、英語の表現などをGoogleで検索して調べてみるというものだ。

わたしも実際にあるのだが、英語の文章を書いていて、どういった表現がより自然なのか、迷う事がある。そのときに、このグーパスを使うと大変便利なのである。

Googleには、ダブルクォートで文字を括ると、その文字で完全一致した文章を検索する仕組みがある。例えば、Googleに"make a difference"とタイプすることで、makeとaとdifferenceを別々に検索するのではなく、一つの塊として検索をかけることができるので、この文字の組み合わせがいったいどういう文章で使われているのか、調べる事ができるのである。

グーパスはかなり英語の表現力の精度があがるので、おススメである。

この本は、日本人の日本人による日本人のための英語学習の手引きである。英語の勉強に行き詰まっている方にはちょーおすすめ。

5月に出版記念セミナーがあるようなので、興味がある方はいってみるといいかも。
http://stress-free-english.net/seminar.html

さてさて、明日から再び英語漬けの仕事がはじまるので、ロイさんメソッドで切り抜けて行きたいと思います!

ブラボー(9

コメント (10)

kasemica
kasemica
2010/04/19 19:06
セミナー行くぞ!!
パソコン小心者@ひまつぶし
パソコン小心者@ひまつぶし
2010/04/19 20:29
> ○英語は「いい加減」で「良い加減」に上達する
英語に限らず、たいていのことはそうではないかな。
mvoeyour小bo爺
mvoeyour小bo爺
2010/04/21 07:24
>グーバス(Goopus)

エンドユーザ向けにGoogle上のオンラインサービスとして提供されてはいないので、おそらくこの本でも紹介されてはいないと思う関連情報をひとつ。

GoogleがクロールしたWebテキストをn-gramコーパスに整理したデータが6枚組みDVDで(LDCというUPennが管理している言語学研究のコンソーシアムから)発売されていたりします。
http://code.google.com/p/ssgnc/

主に自然言語処理研究や言語学研究のためのデータセットではありますが、英語(や日本語)の表現の(Web上での)"頻度"を確かめるためには、英語学習者や英語使用者にとっては便利なものです。

http://googleresearch.blogspot.com/2006/08/all-our-n-gram-are-belong-to-you.html
の例にあるように、より細かい英語の使い方の検索ができたりします。
西澤ロイ@頑張らない英文法
西澤ロイ@頑張らない英文法
2010/04/21 14:45
こんにちは、著者の西澤 ロイです。

>Millsさん
書評をどうもありがとうございます!!!
仕事にお役立ていただけたらホント嬉しいです。

>kasemicaさん
セミナーでお会いできるのを楽しみにしています。

>パソコン初心者@ひつまぶしさん
ホントそうですよね。
でも、バランスの取り方が難しいですよね。

本当はもっと「きっちり」とやった方がいいのに、「いい加減」に
やってしまっているものもあれば、もっと「いい加減」な方がいいのに
「きっちり」とやりすぎてしまっているものも・・・

>mvoeyour小bo爺さん
そんなものが出ていたのですね。
情報をどうもありがとうございます。
パソコン小心者@ひまつぶし
パソコン小心者@ひまつぶし
2010/04/24 18:26
「頑張らない」につられて、つい買ってしまった(笑)
西澤ロイ@頑張らない英文法
西澤ロイ@頑張らない英文法
2010/04/26 16:29
パソコン初心者@ひつまぶしさん、
ご購入どうもありがとうございます。

ぜひ楽しく英語学習を継続していただければと思います。
ご感想なども聞かせていただけますと嬉しいです。
パソコン小心者@ひまつぶし
パソコン小心者@ひまつぶし
2010/04/27 10:37
一気に読んでしまいました。
英語を学ぶ目的の明確化ですね。「何で英語を勉強するの?」を問い直すこと。大昔に、中学~大学にかけて英語を勉強したときは悪夢でした。英語の点数が悪くて、何とかしないといけない、進学できる学校が限られるなどの非常にネガティブな目的ばかりでした。
仕事で、どうしても英語が必要になって、英語ができないとか御託を並べている場合でなくなってから、だいぶ良くなりました。
この本、自分のためというより、社内の、英語が必要だけれど、英語から逃げてばかりいる社員に薦めています。部下に読ませるまえに、さらっと目を通しました。時制が相当間違っていても、ちゃんと通じるというのは重要ですね。
この本と、次の2冊の3点セットで、社員教育しています。
スタンフォード大学集中講義 『20歳のときに知っておきたかったこと』
「あれこれ考えて動けない」をやめる9つの習慣

『頑張らない英語学習法』と基本的には似た本かと思います。
努力する、頑張ると必ず成功するという迷信を捨てることは、あらゆることに通じるのではと思っています。
下手なプログラマは非常に頑張り結局大トラブルを発生させます。上手なプログラマはホイホイ作業を進めて、予定より早く仕事が完成し、期待以上のものができることが多いです。
ばんちゃん31
ばんちゃん31
2010/04/27 18:09
私は一万時間の法則を信じたいですね。

http://profile.ameba.jp/banchan31/
西澤ロイ@頑張らない英文法
西澤ロイ@頑張らない英文法
2010/04/28 13:05
>パソコン初心者@ひつまぶしさん
どうもありがとうございます。
会社でも薦めて下さり、本当にありがとうございます。

>banchan31さん
念のため、私ロイ、および『頑張らない英語学習法』は「量の学習」を否定するものではありませんよ。
一万時間の法則は知っていますし、それだけやれば、結果が出やすいのは確かです。

ただ、それだけたくさんやるのであれば、やり方も工夫をしたら、更に良い結果が出ますよね。
西澤ロイ@頑張らない英文法
西澤ロイ@頑張らない英文法
2010/06/10 13:34
あさ出版さん&アルコムワールドさんのご好意で、「頑張らない英語学習法」の本を3名様にプレゼントします。

応募締め切りは2010年6月15日(火)正午までです。

お申込みはこちらからどうぞ。
http://alcom.alc.co.jp/communities/369/entries/show/107368
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